4月の岐阜県多治見市で行われる陶器市に合わせ、道中の建築探訪。
まずは長野県諏訪市。
屋根から木を突き出させている奇想天外な建物、神長官守矢史料館は、この地で生まれ育った建築家、藤森照信氏のデビュー作。
史料館は、古代から諏訪大社上社の神官だった守矢家の敷地に建てられたもので、武田信玄の古文書など代々伝わる文書を保管・公開しています。 諏訪神社の鹿の頭部を供える「御頭祭」の展示も行われていて、少々グロテスク。
神長官守矢史料館の奥を上っていくと、2011年に茅野市美術館での藤森照信展で設計・制作・展示後に移築された茶室「空飛ぶ泥舟」があります。足下がどなたかのネギ畑というシチュエーションも面白く、下から青空をバックに見ると本当に空を飛んでいるかのよう。
さらに少し登り、左に回り込んで畑の中のあぜ道を歩いて行くと、別の茶室「高過庵」があります。これは、アメリカのTime誌に「世界でもっとも危険な建物トップ10」に選ばれています(1位はあのピサの斜塔)。細川元首相の茶室を設計した藤森照信氏が、個人的に茶室が欲しくなって実家の畑に建てたもの。案内板も何もなく、年一度の公開日以外は茶室中に入ることはできません。完成して中に入って見た時は危なかっしくてご本人も驚いたそう。
さて次は高山へ。
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